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高瀬 和之; 功刀 資彰; 関 泰
Journal of Fusion Energy, 16(1-2), p.189 - 194, 1997/00
核融合炉の真空境界が破断した場合、圧力差による空気置換が行われた後、破断口部には容器内外の温度差に起因する置換流が形成される。この置換流によって、放射化ダストの微粒子は炉外に持ち出されるため安全上問題である。そこで、核融合炉真空容器を模擬した縮小簡略モデルを使って、真空境界破断時に発生する置換流挙動について実験的に調べ、次の成果を得た。(1)置換流量は、容器設置面から破断口までの鉛直方向距離に大きく依存する。(2)容器上部に1個の破断口がある場合の置換流は対向流になる。また、容器側部に1個の破断口がある場合の置換流は成層流になる。(3)破断口が2個の場合には、一方が流入口、他方が流出口となるため、破断口が1個の場合よりも置換流挙動は急激に進行する。(4)置換流量と経過時間の関係から、置換流挙動は、置換流発生直後の不安定領域、その後の遷移領域、最終的に十分置換が進行した安定領域の3つの領域に大きく分けられる。(5)不安定領域と安定領域に対して、置換流評価のためのフルード数の実験式を導出した。
高瀬 和之; 功刀 資彰; 小川 益郎; 関 泰
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.317 - 320, 1996/00
核融合炉の真空容器が破断した場合(LOVA)、圧力差による空気置換が行われた後、破断口部には容器内外の温度差に起因する浮力依存型置換流が形成される。この置換流は、放射化物質等を炉外に放出し続けるため、汚染領域の拡大につながる。そこで、核融合炉真空容器を模擬した縮小簡略モデルを使って、作動流体にヘリウムガス(容器内部)、空気(容器外部)を用い、破断口径一定の条件のもとでLOVA模擬実験を行い、破断口の個数及び位置が置換流量に及ぼす影響を調べ、次の成果を得た。(1)置換流量の値は破断口位置には無関係である。(2)置換流量は容器設置面から破断口までの鉛直方向距離に大きく依存する。(3)容器上部に1個の破断口がある場合は破断口を通る置換流は対向流となるため置換流挙動は抑制される。一方、容器側部に一個の破断口がある場合は、流体の密度差によって破断口の上半分より流入し、下半分より流出する置換流挙動を示す。(4)破断口が2個の場合には、一方が流入口、他方が流出口となるため、置換流挙動は破断口が1個の場合よりも急激に進行する。(5)置換流挙動は、遷移領域を除き、置換流のフルード数と経過時間とは比例関係にある。
伊与久 達夫
JAERI-M 9447, 57 Pages, 1981/04
多目的高温ガス実験炉の炉心は約2000個のブロックを使用しており、各ブロックは地震加振状態で運動することができるので、地震時における炉心耐震性の実証は必要となる。その一環として、垂直2次元炉心モデルに対して数個のブロックを一体化する簡略モデル解析を実施し、その解析モデルの特徴および垂直2次元炉心の振動特性を調べた。得られた結論は次の通りである。(1)パラメータ・サーベイには8ブロックモデル解析が有効であり、より詳細な解析には10ブロックモデル解析で十分である。(2)モデルを簡略化するほどコラムのソフトスプリング特性は弱まり、共振周波数は高周波数側にスライドする。(3)簡略モデル解析の実用範囲は加振加速度レベルにより制限される。(4)加振周波数、加速度およびオリフィスギャップが振動特性に与える影響を明らかにした。